このエントリーは、「コネクション・プラクティスを体験してきた!(2)」のつづきです。

どんな活用がてきるだろうか?

コネクション・プラクティスを、組織のどんな場面で活かせるか考えてみました。

私が一番に思ったのは、「表面を取り繕い、不都合は隠れてしまう」という状況を、「本当の事が話せていて、不都合は早期に共有される」という状況へ変えるための土壌づくりです。

多くの方が「感情がどうこうって言ったって、不都合は不都合なのだから隠したいでしょ。」と思われると思うのですが、私は最近それは少し違うのではないか?と思っています。

よく「がんばったって、成果が出なきゃ意味ない!」といったような発言を耳にするのですが、「そのとおり!」だと私は思うのです。ただ多くの方がこの文章にもつ「がんばることに意味はない」という意味ではありません。

「がんばったか、がんばらなかったか?」という本人の「意気込み」や「想い」の話と、「成果が出たか、出なかったか?」の話は別の話だ。という理解を私はしています。つまり何がいいたいかというと、成果が出なかった事が本人がんばった事を「否定してはいない」という理解です。別の話なのです。

もちろん「成果が出なかったこと」には成果が出なかったことに対応する必要があるでしょう。けどそれは、本人のがんばりや意気込みを否定するようなものではありません。「どうしたら成果がでるのだろうか?」と新たに考える事だと私は思います。

少し話しがそれてしまいましたが、私は組織の中で「成果」と「感情」を同時に否定される(もしくは同時に否定されたと本人が感じてしまう)状況が、「表面を取り繕い、不都合は隠れてしまう」状況を生んでいる一因なのではないかと仮定しています。だからこそ、「同時に」否定されるようなことを回避できるコネクション・プラクティスは有効だと考えています。

「がんばったけど、成果が出なかった」という状況を仮定した場合、成果と感情を同時に否定される場面では、

部下:がんばったんですが、結果は○○でした…
上司:がんばったって成果がでなきゃ意味ないんだよ!何やってるんだ!
部下:すみません。成果がでなかったのは○○という理由で…

といったようなやりとりが想像できますが、もし、上司にコネクション・プラクティスの心得があれば

部下:がんばったんですが、結果は○○でした…
上司:そうか。がんばったのに成果が出ないってのは、残念さも倍増だな。
しかし、結果は結果でなんとかしないといけない、何ができそうなことないかな?
部下:すみません。成果がでなかったのは○○という理由なのは掴めているので、☐☐をすれば…

といったような感じで部下の自尊心をへし折ることなく、建設的なこれからの話に集中できるかもしれませんし、部下にコネクション・プラクティスの心得があれば、

部下:がんばったんですが、結果は○○でした…
上司:がんばったって成果がでなきゃ意味ないんだよ!何やってるんだ!
部下:私にとても期待してくださっていたのに、ご期待に沿えず申し訳ありません。

といったような感じで、上司の怒りの原因となったニーズを想像して対応することもできるでしょう。

このエントリーを読んでくださっているあなたが、上司の立場であったとしても、部下の立場であったとしても、怒りや不安に満ちた場面で「相手の怒りは、どんなニーズが脅かされている事からきているのか?」ということに集中することで、また集中できず自分の心がざわつくようなら「自分の不安は、どんなニーズが脅かされている事からきているのか? 」という視点を持つことによって、その場面の意味合いが変わってくるのではないかと思うのです。

たとえば、自分が部下であった場合に例のような場面を「上司に責められている場面」と解釈するか「上司が期待を裏切られたことを嘆いている場面」と解釈するのか、その解釈によって自分がもてる「余裕」のようなものが違うのではないか?と私は思っています。

 

活用する際の懸念とは何か?

コネクション・プラクティスを活用しようとする事に対する懸念としては、会議やミーティングが長引くかも…といったものを想定しています。その人の感情やニーズについての会話を「事柄に対してどうするか?」といった会話より先にすることになるからです。

※追記
ただ、このについては高橋さんの会社のミーティングに参加して見事に打ち消されました。高橋さんの会社では全社員の方がコネクション・プラクティスを心得ておられるのですが、「議題の事柄」に関する各社員さんの感情やニーズを同時に話し合うことで、みんなと話す場がそれぞれの人にとって安心して話せる場となり、できれば触れたくないような「会社にとって影響度の大きな課題(それは、解決策についてもすぐは出てこないのでは…と思えるようなもの)」が浮き彫りになり、それについてとても有益な対話がなされました。それはまさしく「表面を取り繕い、不都合は隠れてしまう会議」ではなく、「みんなにとって触れたくないような大きな課題に、みんなで協力して立ち向かう会議」だったように私には感じられました。

また、コネクション・プラクティスが活きる前提を使っていただく方に共有しておくことはとても重要なことですので、その部分をどうやってインプリメントするか?という課題はあるように思いました。「がんばったって成果がでなきゃ意味ないんだよ!」の文脈にいる方には、しばしば「感情を扱うことは、自分の仕事をする上でなんの意味もない。」とお考えの方はおられるからです。

そういった方には、「コネクション・プラクティスを学ぶことと、ご自身の仕事とのつながり」について、納得していただいた上で学んでいただかないとせっかくの機会が無駄になってしまうのではないか?と思っています。

 

興味が湧いた方へ

このエントリーを読んで「コネクション・プラクティス」にご興味を持たれた方は、下記までご連絡ください。

高橋さんは、コネクション・プラクティス 企業内研修の枠組みでのセッションや、オープンコースなども開催されておられます。

アイバイオテック株式会社(高橋 真澄さん)
電話:029-869-9609
web:http://www.ibio-tech.com/contact.html

また、このエントリーを書きました柴橋と話してみたいという方がおられましたら、下記よりお問い合わせください。(仕事の依頼や相談という内容に限りません)

たまサポートサービス:お問い合わせ

とても長いエントリーでしたが、最後までお読みいただきましてありがとうございました。